みぎわのひがんばな
  「あの戦争は何だったか」保坂正康をよみ終える。ここしばらくこんな本を立て続けに読んできた。直接正犯といえるのは東条英機かも知れないが、背景的には統帥権の独立をあのように解釈した連中と、その憲法制度。それにそんな制度の中で、勲章欲しさに、まさにてんでんバラバラに手柄を競い合った無責任な職業軍人、それも超エリートといわれる奴らの出世欲だったのだろう。奴らは、国民をまるで将棋のこまのように消費してしまった。そういうことが犯罪として国民から弾劾されなかったことは不思議だ。国体護持とか一億総懺悔などというのは彼らの保身のために捻り出された言葉なんだろう。誰が国民を強制的に駆り出したかが隠されてしまっている。
 靖国神社は、そんな戦争犯罪人を排除するべきだった。