皆さんは、蜂玉というのを見たことがありますか。蜂の群れに新しい女王が誕生して、部族の一部を引き連れて、別のグループを作るのです。そのときに女王の周りに働き蜂どもが群れてまるで牛の乳房のようになります。大きさもそれくらいです。
  2,3日前からくろがねもちの木の祠に巣くっていたミツバチどもが騒ぎ始めていました。それが静かになったと思ったら、同じ木に見事な蜂玉がぶら下がっていました。何匹くらいいるんでしょうか。
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この働き蜂というのは、無精卵から生まれるのだそうです。なんと女王も無精卵から生まれるんだって。働き蜂と女王は食べ物が違うだけらしいのです。女王が食べるのはあのロイヤルゼリー。いったいどんな成分が入っているのでしょう。ところで、無精卵ということは母の遺伝子そのものだということです。ということはこれはみな母のクローンなのです。遺伝子的に見ればこれは一匹の個体と同じものです。ということは、蜂の巣別れというのは、哺乳動物などで言えば親子別れと同じことなんです。やつらは群れでひとつの遺伝子を守り育てているのです。なんとも不思議な話ではありませんか。