2010年10月

白い彼岸花

 10月1日、義母が旅立ちました。家に迎える支度をするために、病院から急いで帰ってふと見ると、白の彼岸花が咲き誇っていました。随分前に、珍しいからと会長さんから頂きましたが、あまり覚えていませんでした。しかも、去年、野菜を作ろうと、夫が掘り返した後に現れた球根のようなものを、何だか分からないままに、プランターに植えておいたものでした。凛として、若い頃の義母のような花です。まるで義母の置き土産のような気がしました。掘り起こした時に、始末したはずの冥加も今までに無く沢山出来て、友人やご近所におすそ分けしました。これも義母が残していってくれたような気がします。
 身近にある素敵なものに気づかされ、幸せの本質を改めて教えてくれていったように思います。義母は熱心に習字を習っており、守山では区長賞を何度もいただき、無審査で区民展に出品できるほどの腕前でした。義母が書いてくれた額が我が家にかかっていますが、その中で私が一番好きなのが「知足」という字のもの。今ある幸せを感じながら生きていきたいと思います。
 10月1日、終わることの無いように思われた今年の暑さが収まり、土日に葬儀ができるようにして逝った義母にはとてもかないません。朝夕、成仏を祈ってお経を上げながら、もうとっくに、肉体の制約を離れたあの世での暮らしを、一番綺麗な若い頃の姿で、しっかりと始めてているのだろうなと思っています。

ひがんばな

 すこし遅れ気味ですが、彼岸花が咲いています。先日コートでどんぐりを食べたお話を伺いました。飢饉にあえいでいたころは、そんなものまで食べたのでしょう。彼岸花も、昔の人が、イザというときの非常食に栽培したものだそうです。少し毒が在るのでモグラや野鼠は食べないらしく、田んぼのあぜ道や、堤防、墓地などに植えられました。稀には、白や、黄色が見られます。

  しがんばな  ひがんでいるのか いないのか

 人間の発展は、僻みと妬みが大きな原動力になっているそうです。今に見ていろ。

あか

しろ
















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